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展示概要

水中を悠々と泳ぐ魚の姿はいつも私たちを魅了します。文献によれば、春秋時代、魯の隠公は漁師が魚を捕る様子を見物するために、礼に反して国境まで行ったそうです。戦国時代の荘子と恵施による濠上問答─「いずくんぞ魚の楽しみを知らんや。」は誰もがよく知っている故事の一つです。古くは新石器時代の陶器や先秦時代の帛画、漢代の画像石や瓦当にも魚の模様が描かれています。12世紀に編纂された『宣和画譜』では絵画が10種に分類されており、その内の一つが「龍魚」です。

国立故宮博物院には魚の絵画─生き生きと描写された、味わい深い作品が多数収蔵されています。宋代の劉寀作と伝えられる「群魚戯荇」には、魚たちが水底の藻の間を悠々自在に泳ぐ様子が描かれています。清代の沈振麟の作品「貍奴魚藻」の金魚たちは危険が差し迫っているのにも気づかず、のんびりと泳いでいます。技巧的な表現では清代の郎世寧(カスティリオーネ)の作品「画魚藻」が挙げられます。濃厚な色彩と西洋画法によってヒレの立体感や鱗が放つ光沢まで丁寧に描写された写実的な作品です。宋代の馬和之の写意画「清泉鳴鶴」は、泳ぎ回る小魚の群れがわずか数筆で生き生きと表現されています。古今の絵を見ると、様々な魚の姿形や動きを描写したものだけでなく、民国時代の芸術家斉 白石が描いた「画長年大貴」のような作品もあります。鮎魚(ナマズ)は「年」、鱖魚(ケツギョ)は「貴」と同じ読みで、同音の語呂合わせによって「長年大貴」(長寿)という吉祥の意が表されています。

本年は国立故宮博物院創立90周年を祝う書画特別展をシリーズで開催いたします。新しい年を迎えて初の特別展となる「年年有餘─画魚名品展」の展示期間は旧暦の年末年始に重なります。歴代画魚の名作展示を新年のご挨拶とさせていただき、御来院の皆様にとりまして幸多き年となりますようお祈りいたします。     

*「年年有餘」は正月によく使われる言葉で、「毎年余裕のある暮らしができる」という意味です。「餘」と同音の「魚」との語呂合わせで、魚の図柄などで表されます。

 

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