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展示概要

「幽黙」という言葉は『楚辞』の「九章・懐沙」にある一節「眴兮杳杳、孔静幽黙。」に登場します。この「幽黙」は音もなく静まり返っていることを意味していますが、現在、使われている「幽黙」は「おもしろみがあり、意味深長なこと。」と辞書に説明があります。このような解釈は国学の大家である林語堂(1895-1976)の読解が元になっています。林語堂は英語の「humor」を「幽黙」(ユーモア)と音訳し、次のように解釈しました。「ユーモアのある人は、そのおもしろさをあからさまでなく、それとなく感じさせる。ユーモアを楽しめる人は、心の内で黙ってそれを理解し、そのおもしろみを取り立てて人に言うこともない。粗野な笑い話とは違い、ユーモアは密やかであればあるほど絶妙なものとなる。」

「幽黙感」(sense of humor)とは、ユーモアを解してそれを運用する能力のことです。鋭い観察力や想像力を生かして、その人物の機知や達観した態度を表します。リラックスして寛いだ雰囲気の中で、連想や比喩などを用いて人生経験や考え方、遊び心などのおもしろさを伝えます。ウイットに富んだ自嘲や諧謔、揶揄、風刺などは、思いがけず笑いを呼び起こします。

「書画家のユーモア展」では、歴代書画家の作品10点を例にユーモアをテーマとした展示を行います。伝世の佳作のほか、ユニークな小品をご覧いただきます。仲間同士のおふざけ、ユーモアの表現法とその特色、ユーモアによってすっかり変わってしまうイメージ、ユーモアによる教化や啓発、世の中の出来事に対する風刺など、独創的な発想や手法を用いて、それぞれ違うユーモアが作品として表現されています。
 

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