展示概要
伝説によれば、500歳まで生きた熊はあらゆるものに変化できると言われています。私たちの想像を超える不思議な言い伝えですが、今となっては本当かどうか確かめようがありません。しかし、古くからある「熊は力持ち」というイメージは今も変わることなく人々の心に刻まれています。
国立故宮博物院では、「2017年夏季ユニバーシアード」の開催に合わせ、熊を象った文物をテーマにした展覧会を行います。呉(三国)から西晋時代に制作された青磁の熊形灯は両手で皿を持つ小熊のデザインで、当時の照明具だったことがわかります。また、銅玉同形熊形尊は清朝乾隆帝旧蔵の漢代の銅製熊を元に新しく玉で作り直した、倣古と創作を兼ねた作品です。玉人と熊は石材の持つ自然な色─白と黒の2色を生かして、人と熊が楽しげに踊る様子を彫刻した作品です。3種の異なる素材の組み合わせで、競技を通して力と美が結び付く感動的な瞬間を表現します。