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展示概要

本展は故宮博物院が所蔵する文物の故事を中心に、二つの興味深いルートを派生させました。その一つはジュゼッペ・カスティリオーネにまつわる芸術文物が語る「画工漫遊」、もう一つは山水画を基に製作した「四季の旅」です。「画工漫遊」のポイントは、イエズス会の宣教師、郎世寧(Giuseppe Castiglione,1688-1766)の、イタリアから中国に至るまでの過程、及び西洋の伝統絵画技術を中国の宮廷に導入し、西洋と中国の芸術言語を兼ね備えた絵画を創作したことを詳しく説明している点です。「四季の旅」では、山水画の中の筆墨が季節の移り変わりを表している点に重点を置いています。上述した二つのテーマは、共に「空間の移動」と「時間の流転」の意味合いを含んでいます。

このため、本展は「移動と流転」の視点から、故宮博物院所蔵のファイルや絵画、及び物質・材料を繋ぎ、これらを書画の中に折り込み、悠久な時を超えた地理的位置の移動と時間的な季節の移り変わりの痕跡を、デジタルインタラクティブインスタレーションと体験型演劇作品(イマーシブシアター)に投影し、時空を横切った解説を構築しました。鑑賞されるお客様が、没入感や共感を作り出すインタラクティブな空間となることを期しております。

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