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  • #図書文献

展示概要

9世紀後半の唐代中晩期になると、彫版印刷技術(木版印刷)によって読書に新しい時代が開かれ、書籍とそれに記載されている知識にも新たな命が吹き込まれたのです。10世紀から13世紀の宋朝は版刻図籍の黄金時代にあたり、中央政府及び地方政府から民間に至るまで書物の出版が非常に盛んになり、その内容も多岐にわたりました。長い歳月を経ると、厳密な校勘に卓越した工芸技術、紙や墨にも古雅な趣のある宋版善本は、学問を究めるのに欠かせないものとなり、気品のある芸術的な美しさも収蔵家に注目され、珍重されるようになりました。

今からちょうど百年前に大清帝国の紫禁城が公共の博物館として生まれ変わると、かつては宮廷内に秘蔵されていた宋版古籍も、王侯貴族のみが所持していた貴重な工芸品や書画とともに、普遍的な価値を持つ人類共通の文化遺産の一つになりました。時代の移り変わりに従って故宮の文物もしっかりと台湾に根を下ろしており、故宮コレクションの主軸である清朝宮廷旧蔵の名品に、各方面からの移転や寄贈、新たに購入した特色ある作品も加えられ、本院コレクションの範囲は継続的に拡大しており、内容もより充実したものとなっています。宋版図書の数量も2百冊近くまで増加し、その壮観さには目を見張るものがあります。

2025年の秋、国立故宮博物院は開院百周年及び来台後新館開設60周年を迎えます。本特別展では、本院所蔵の宋版書籍の中から特に上質なものを選出して展示するだけでなく、本展開催のために改めて整理分類した宋版図書の最新目録も合わせて展示します。また、複数のセクションを設けて宋代書籍出版の地域的特徴とその学術的影響について解説し、「版」と「本」がたどってきた道のりを浮き彫りにします。書籍の形状や装丁、鑑賞方法の変化を通して、ご覧の皆さまに古書に内包された美的要素を再発見していただきつつ、版刻印刷と美術品鑑賞が交わる中で育まれていった新たな視界に目を向けます。 

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