庭園
先生が丹精を込めて造った庭園は、草木が生い茂り、小川には小橋がかかり、曲がりくねった小径が奥へと続いています。裏庭の娥池のほとりに建つ「翼然」、「分寒」の涼亭に登れば双渓一帯の景色を目に収めることができ、先生はかつて「目にするものすべてが我のもの」と述べたことがあります。このほか、考亭は先生がバーベキューを楽しんだ場所です。バーベキューコンロの傍らには四川の漬物を漬け込む陶製の瓶が並べられ、懐かしい情緒に満ちています。その前に立つ巨石には「大千居士乞食図」が彫られ、先生のユーモアが表れています。
池を泳ぐ錦鯉、2階の活発な手長猿、そして鳥園の雉と黒鶴は、見る者の心を和ませます。
梅の清雅さと力強さに惹かれた先生は、庭に広く梅を植え、直筆の「梅丘」の二文字を刻んだ巨石を立てました。孔子を尊び、「丘」を「丘」と書き、自らの永眠の場所としました。
先生はその類い希な才能により、前賢の精微を融合させながらも、それに縛られることなく自ら一派をなし、「五百年来一大千」と称えられています。
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涼亭
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黒鶴
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錦鯉
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手長猿
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鳥園
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梅丘