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玉の華

 中国玉器の発展の脈動は、魏、晉、南北朝時に停滞しましたが、同じ時期、それとは反対に中・西アジア一帯の玉石工芸の発展は非常に活発であり、後の隋、唐の時期まで発展し続けました。彼らの玉器は朝貢の品、または貿易商品の形で中国にもたらされ、中国の玉器に新たな流れを注ぎました。この後、漢と契丹、女真、蒙古等の民族長期にわたり対峙しながらも、互いに接触もしました。異文化に至る衝擊や影響,更には融合を通して、隋、唐、五代以~宋、遼、金、元の八百年、玉器の発展は遂に大きな転換期を迎えることになります。この激烈な変化は玉の文化をより華やかなものにし、養分を十分に吸収して、つぼみを開花させる花に例えることが出来ます。所謂「玉之華」と言えるでしょう。

 本単元は四大テーマに分かれております。まず初めは、この時期に於ける最も顕著な変化と特質です。即ち自然界の花・葉、鳥獣、人物をテーマにした写実と迫真を求める作品が多く出現しました。第二に、この時期伝統文化を踏襲する中で、玉は神と人の媒体と成り、道統の象徴を顕彰する観念が現れました。展示品は国宝級の「北宋 真宗 禅地玉冊」です。道統を継続させようとする企画の下で宋代復古の風気が巻き起こり、その旋風は玉器を古になぞらう、古を偽るなど、後の元、明、清の玉器に対する影響に、甚大な議題を投げかけました。この議題に関しては確定できる年代の文物は少ないのですが、その重要性は見過ごすことは出来ません。このため、単独で単元を設けて述べる事にします。最後はそれぞれの色を呈する契丹、女真、蒙古等の草原民族の特徴を備えた玉器と活発で自由奔放。更には豪奢な質感を持つ玉を展示致します。きっと皆様は彼らの生活に引き込まれ、彼らの文化を一歩進んで了解し、以前とは異なったイメージを持たれるに違いありません。

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自然の写実性のある風格を尊ぶ

  • 遼、金 舞人玉珮

    • 高さ7.5cm 幅3.6cm
  • 南宋 鹿紐玉印

    • 高さ3.9cm 幅2.95cm

法統を象徴する「封禅」玉冊

  • 宋 真宗 祥符元年 禅地玉冊 部分的に玉匱嵌片あり

    • 1枚の長さ 29.5~29.8cm 幅2cm

三代の仿古玉器を追慕する

  • 南宋 螭紋玉璧

    • 径10.3 cm 厚さ0.7cm

文化の競逐と融合

  • 宋、遼 玉龍紋盤

    • 径26.5cm 高さ2.2cm
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